きもの問屋のあるべき姿。

有松絞りのゆかたを着る漢

 有松絞りの素敵な浴衣をお召しになった男性がご来店。
 何事かと思いきや、僕が京都出張の折に自転車を貸してくださる外市株式会社の所属で先日の片貝木綿に続くきもの姿。ずいぶん前にお求めになってお母様が仕立てられたのだとか。穏やかな水面のように緩やかな曲線の縫い絞りを、衿も衽も脇も袖付けも背縫いも上手に柄合わせをして仕立ててありました。お母様の愛情が縫い目にたっぷりと現れています。
 なんてことも然ることながら、きものをお召しになって品物を担いで弊社に来られる唯一の営業マン。そもそも「きものを着よう」という社風が素晴らしいのですが、それを九州までやって来て実践されていることにあっぱれ。なんて言われているうちはまだまだで、一日も早くきものをお召しになるのが当たり前の業界にならないといけません。その第一歩を踏み出していらっしゃる京漢との取引は増える一方。そろそろ足元のスニーカーも素材や色などを考えた方が良いでしょう。
 きものをお召しになる方を全力で応援する唐津・池田屋呉服店は、きものをお召しにならない問屋やメーカーとの取引は萎んでいく一方です。だって着心地も良し悪しもわからないはずですから、お召しになってみないと。

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