唐津くんちの曳山行事一番曳山刀町赤獅子生誕弐百年記念事業のひとつ、お伊勢参りにやって来ました。
そう、本当かどうか定かではありませんが、江戸時代に刀町の豪商・石崎嘉兵衛氏がお伊勢参りの帰りに京都に立ち寄り祇園祭を見たことがきっかけで、赤獅子制作を一念発起したという口伝が残っています。そこで生誕弐百年を迎えた今年、刀町の若衆をあげてお伊勢参りに行こう!と一念発起したのです。
早朝6時過ぎに唐津を出発、博多、京都を経由して、午後2時に近鉄伊勢駅に到着。そこから徒歩5分、伊勢神宮外宮「豊受大神宮」に到着しました。左右に並ぶお土産品店を横目に表参道を通り抜けると、横断歩道の向こうに広がる森から清々しい風というか気が流れてきました。
ここは伊勢神宮内宮「皇大神宮」に祀られている天照大神のお食事を司る神の豊受大神が祀られています。内宮創建から500年後に丹波国からこの地に迎えられたと言われ、衣食住をはじめあらゆる産業の守り神とのこと。現在も毎朝と晩は、火起こしにはじまり食事がつくられ供えられています。
左側通行の火除橋を渡って樹々に囲まれた道を進むと、思いの外すぐに正宮に到着。唐津神社様から申し込み頂いていた御垣内参拝(正式参拝)へ。今回はそのために参加者全員スーツにネクタイ、僕は紗のきものに絽の紋付羽織。さっそく町内会長を筆頭に、大きめの玉砂利が敷き詰めれたバリアフリーには程遠い御垣内を進み二拝二拍手一拝。またもや清々しい気が流れ、身の引き締まる想いでした。
つづいて神楽殿に場所を移し、祈祷とともに大々神楽を奉納。まずは修祓[しゅばつ]と祓詞[はらえことば]で我々や神前に供えるものを祓い清めて頂き、いよいよ雅楽の演奏とともに巫女たちによる神楽が奉納されました。その所作ひとつひとつが軽やかで美しく、またしても清々しい気持ちになりました。その後は外宮内になる別宮の土宮、風宮、多賀宮を参拝し、御守を拝受して森を出ました。
赤福を食べ、本日は無事終了。