「以前少しだけ習ったことがあるんですけど、忘れてしまって」と謙遜の割りになんのなんの。いざ、きものをお手に取られると体が覚えているとは正にこのこと、自然と動く手や足。
本日から、お子さんが巣立ってしまわれて出来た時間で、若女将着付けレッスンを始められました。お話を伺うと「遠くに暮らす娘がきもの好きで、帰ってきた時に着せてあげられたら」と明確な目標をお持ち。一度着付を習っていらっしゃる方には身についたやり方を大切にしてもらっています。というのも、最初に刷り込まれた方法は着付に限らず非常に強力だからです。少しずつ取り戻していく記憶と、新しく知る技術で、いつかお嬢様と一緒にきものでお出掛けできるようにゆっくり歩んでいきましょう。
お嬢さまの驚く声が聞こえてきます。「お母さん、いつの間に!!!」