東京友禅作品展と念願の足袋誂え。

 朝食を済ませると観光もお土産を買う時間もなく米沢を発ち、お昼前には東京駅八重洲口。人形町にある軍鶏料理の老舗「玉ひで」にて長蛇の列をすり抜けて自慢の親子丼を頂きました。まぁ話の種に。
 さっそく本日の二つある目的のひとつである東京友禅を見学。豪華絢爛な京友禅、金銀を一切用いず落ち着いた華やかさを見せる加賀友禅と並ぶ三大友禅のひとつに数えられてる東京友禅は、質素な江戸の町民文化を背景に独自の発展を遂げ、華やかさの中に粋を感じる色柄が特徴なのです。が、京友禅や加賀友禅とは異なり、職人の数が少ないのに比例して作品数が圧倒的に少なくあまり目にすることがありません。そこで今回は本場東京の問屋さんに依頼をして、作品の拝見と特徴や現状をご説明頂きました。

150228a つづいてお客様のご所望で誂え足袋の老舗・向島めうがやさんへ。先週末に弊社へお越し頂いたばかりなのですが、本日ははるばる九州からのお客様をご案内しました。久しぶりに伺ったのですが、相変わらずの佇まいと誂えに真っ向勝負なご家族には毎度恐れ入ります。

150228b 写真は、めうがやさんの命とも申し上げるべきドイツ製のミシン。本来は革製品などを縫うために開発されたらしいのですが、めうがやではギャザーをつくりながら爪先のまるみを縫うためだけに用いられます。御主人が長年の勘だけを頼りにネジを調節してはレバーを回すとガチャンッとギャザーをつくりながらひと針進むのです。そりゃ誂え足袋が一足届くのに2ヶ月かかりますってば。

150228c 今回も細かく採寸の末にまとまったオーダーシート。この紙切れ一枚によって足のカタチに添う足袋が仕立て上がるんですから、何度拝見しても職人の腕前って素晴らしいですね。そのあとにめうがやさんの近所で頂いたこだわりのあんみつがこれまた職人技。類は友を呼ぶっていうのはこいうことなんでしょうか。
 それにしても都会って、ひたすら歩きますね。

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