なごや帯の洗い張り。

洗い張りと芯入れ仕立てで生まれ変わるなごや帯。

 ご親戚から譲り受けられたきものや帯の今後についてのご相談を頂きました。
 義母様が手縫いされたというすんばらしい刺繍の訪問着は袖付の解れ直し、ご親戚からの小紋はお客様の寸法にやや大きいので洗い張りをして仕立て直し、そして写真のなごや帯は一見きれいに見えて帯芯はご覧の通り(写真下)。表には見えない黄変たっぷりの帯芯あるある。ほとんどの場合において、帯芯に張りを持たせるために施してある糊と湿気が粋な関係を築いてカビるんるんを呼び、その後黄色や茶色に変色してしまうというご覧の結末。油断をすると表にもカビや変色が移ってさらに大変な結末を迎えることもしばしば。そこで今回は仕立てている縫糸も劣化してぽろぽろと解れやすくなっていたことも相まって、これを機にすべて縫い糸を解いてきれいにあらった後に新しいカビにくい加工のしてある芯を入れて仕立てることに。ほんのり香るカビ臭も消えることでしょう。
 みなさまの帯もなんか臭いなぁと思ったら、帯芯がこんなことになっているに違いありません。お早めにご相談下さい。

黄変たっぷりの帯芯あるある。
表には見えない黄変たっぷりの帯芯あるある。

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