前略、日名川先生。

全体に黄変のある紅型風の小振袖。

 「シミだらけなんですけど、孫に着せてあげたいきものがあるんです。相談にのってくださいませんか?」
 数日前に、断るはずのないご相談が飛び込んできました。さっそく日時を決めて本日お孫さんとご来店。さっそく風呂敷包の中身を拝見すると、お電話でおっしゃっていた通りやや黄ばんだ白地に紅型調の可愛らしい小振袖には至る所に黄色というか茶色い斑点。そこで、
 ①斑点は無視してそのまま仕立て
 ②斑点が隠れるくらいの濃い色に染める
 ③斑点を染色補正する
という三つの方法を提案しました。①はさておき、②は地色だけを染めるのではなくまるごと色をかけるので、柄の部分にも色がかかって柄にも色がかかって鮮やかさが少なくなってしまいます。ただしもっとも想像がつかないので、お孫さんがきものをお召しになったように生地をあてた状態で写真を撮って、パソコンで処理をして何種類かの色に染めた例をご覧に入れてから色を選んでもらいます。③は染色補正業界のプリンスこと日名川先生の手に委ねて斑点をひとつずつ処理してもらいますから、およそ新品みたいに生まれ変わるのですがもっともお財布を圧迫する予定です。まずは②の画像と共にそれぞれ見積もりを提案することから。けどやっぱりこんなに可愛らしい色柄なら、染めずにそのままの色柄でお召し頂きたいと願うばかり。日名川先生、諸々よろしくお願いします。と同時に丸帯から小学生と高校生用に帯を仕立て替えるようにお預かりしました。
 からつ池田屋呉服店は、きものをお召しになる方を全力で応援いたします。些細なことでも遠慮なくご相談下さい。

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