誂えをたのしむ岩佐の草履。

岩佐の草履「つまくれない」

 最後に仕立て上がった御召のきものが揃ったところで御注文頂いていたきもの一式が納品準備完了。
 待ちも待ったりで御来店頂き、さっそく若女将が着付をお手伝い。裸足のお姫様に爪先だけが足袋のようなスリッパのような通称たびッパを履いて貰えばほら、着付完了。が目的ではなく、きものをお召しになったところでどんな色の履き物が似合うのかを検証すること。色、素材、形、高さ、サイズ、鼻緒、前ツボ、最後に挿げ穴を開けるか閉じるか。これまで礼装ばかりを楽しまれたお客様が初めて誂えられた普段着のきものに、お客様のお好みと僕らの感覚を交えながら楽しむ誂えは格別でした。3週間後の出来上がりが楽しみで仕方ありません。
 と入れ替わるように。新型ウィルスの影響で御来店を控えてあったお客様がひさしぶりに。「ほら、前から息子に草履を誂えて上げたいって言ってたじゃない」と、新型ウィルスの影響で御来店頂こうか御自宅に伺おうかと迷っていた僕にとっては願ったり叶ったり。「どんなきものにも合わせやすいあっさりして地味〜なので良いからね」とおっしゃるのでつい台も鼻緒も無地っぽい小柄っぽいのをお薦めしていましたのに、手に取られたのはまさかの組み合わせ。「先ツボを鼻緒の裏地と同じ色の生地に替えてね」と細かいところまでこだわりの一足。きものはもちろん、教壇に立たれる時に履かれても良いんじゃあ〜りませんか。
 岩佐草履を誂える楽しみは、日々無限の広がりを見せています。

男前を誂える、岩佐の草履。
男前を誂える、岩佐草履

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