お母様の御召。と、55年前の一ツ身。

130306 いずれも想ひ出ぽろぽろな、ご覧の通り年代物のきものたち。
 御召(写真左)は、お母様がお若い頃にお召しになっていたという一枚。洗い張りをしてお客様の寸法にお仕立て直すことに。脇の解れや多少の汚れが見られましたが意外にも状態がよく、納期も特にご指定がないため、丁寧に時間をかけて蘇らせてみせます!問題なのはもう一枚の一ツ身(写真右)。幼くしてお亡くなりになったお嬢様のために誂えられたという想い出の品。その後にお生まれになったお嬢様やお孫さんたちが想いを受け継いでお召しになったらしく、汚れや解れやらずいぶん傷んでいました。が、「この春の回忌にあわせて屏風に仕立てたい」とのこと。依頼された表具屋さんにもご来店頂き、おおよそのカタチが見えたところでさっそく生地や染めをこれ以上傷めないように、丁寧にかつ超特急で洗い張りへ。
 「こんなことなら息子の一ツ身も五月の節句にあわせて屏風にしようかしら…」
 呉服屋としての役回りも様々。

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