蛍絞りの小紋。

 「池田屋さんにお見するのが恥ずかしいきものがあるんだけど」とお手入れのご相談。
 嬉しくなるくらいに本当によくお召しになるお客様なので、毎回お預かりするのは八掛などの裏地はおろか時には表地も擦り切れてしまったものばかり。今回も覚悟をして拝見すると、「なーんだ、八掛擦り切れているだけじゃないですか!」とつい口走ってしまいました(苦笑)。ですが、さらによく拝見すると上前のちょうど左膝が当たるあたりが擦れてしまって白けた上に生地が薄くなっていました。ほかにも身八ツ口あたりに胴裏擦り切れなど。
 うーん。考えた結果、洗い張りをして仕立て直すことに。さらにさらに!洗い張り後に状態を見てみて、生地の薄くなった上前をウルトラEで入れ替えて仕立てることで着姿では新品同様に復活させてみせます!と豪語したばっかりに「まだもう少し着て楽しみたいからお任せします」と預かりました。
 約束を果たす責任は重大です!が、お客様のお喜びになるお顔を拝見する日が楽しみなのです。

八掛を下げて縫い付け直すことで蘇ります。

◉2月のきもの成績
若女将13vs12若旦那

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