木漆 呂空居

 大学時代の同級生から届いた一枚の葉書。
 北陸は山中での下積み後、20年に亘って父上の元で修業を重ねた元チャラ男は、【木地加工】【漆掻き】【漆器製作】を生業として独立したそうで。実は彼が掻いた貴重な茨城県産の漆は小西美術工藝にも納められていて、唐津くんち七番曳山「飛龍」の総修復にも用いられました。そのほか平成17年から9年の歳月をかけて行われた第62回伊勢神宮式年遷宮の際には、鏡を納める漆器を製作しました。2人で九州一周の旅をしたのが懐かしく、チャラかった学生時代の彼と漆芸なんて結びつくどころか想像すらできませんでしたが、今や立派な漆芸家となり先を越されてしまった感すらあります。シェアが2%を切ったと言われる日本産の漆。2年後に控える唐津くんち一番曳山「赤獅子」の総修復には、是非とも彼が掻いた漆を用いたい。と、その前に唐津での個展を目論む。約8年ぶりに。木漆 呂空居(もくしつ ろくうきょ)なんて、艶つけやがって。
 漆うるわし、めでたし。

木漆 呂空居
茨城県陸奥大宮市盛金2971
代表 本間 健司

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