黒紋付羽織に次いで、

 荒磯柄の長襦袢を誂えて頂くことになりました。
 お孫さんのためにと御主人様が残された黒紋付一式を洗い張りをして仕立て直している最中、鳥獣戯画の額裏をつけて仕立て上りを待たずに、長襦袢のご注文を頂きました。と言うのも、さすがは現代っ子、お孫さんのご身長と併せて裄(袖の長さ)におじいちゃんの長襦袢がつんつるてん(寸足らず)だったのです。ということで広巾な中でもすこぶる巾の広い1尺1寸(約42cm)ある反物で、お客様がご要望の「無難な色柄」を手配しました。えっ?この色が?と思われるかも知れませんが、どうしたことか男物の長襦袢といえば、昔から最も無難な色が写真の浅縹色[あさはなだいろ]なんです。
 さて、そんな中からおばあさまが選ばれたのはお洒落な荒磯柄。海の綺麗な唐津の心を忘れないでという願いが込められているそうです。お孫さんの黒紋付姿をご覧になったおばあさまを思い浮かべてうるうる。
 長襦袢も、売る売る。なーんちゃって、

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