振袖物語。

 豪華絢爛な振袖をお預かりしました。
 「うーんと昔に娘に買ってあげた振袖を、東京に住む孫が着たいって言うんです。いろいろと面倒くさいこともあるからレンタルにしなさいって言うのに」とは嬉しさを無理やり閉じ込めた感じで唐津在住のお祖母様。丁寧に包まれた畳紙を広げると、現れたのは豪華絢爛も絢爛ぶりがちがう立派な振袖。しかも20年近くお召しになっていないというのにシミはもちろんカビひとつなく。「孫の方が娘よりも10cm近く背が高くて手も長いから、一度洗い張りをして孫の寸法に仕立て替えてもらえますか?」とのお尋ねには二つ返事。またひとつ、ご家族の大切な節目の役に立てる喜びを噛みしめつつ、御縁に感謝するばかりです。
 あとは夏休みを利用して唐津に里帰りをされるお嬢様とお孫さんを待ちわびるのみ。

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