「着付けも憶えて自分で着ていけるようにならなくっちゃね」とお客様。
今朝はお謡いの会へお出掛けになるお客様のお宅へ、着付のお手伝いに伺いました。結城紬に、先日お見立頂いた更紗のなごや帯。隠れたオシャレは楽器づくしの柄の長襦袢。
「半衿を付け替えてちょうだい」
「はい、かしこまりました」
「足袋を持って来てくださる?」
「はい、お持ちします」
気心の知れたお客様とのやりとりは、一定のリズムを刻む振り子時計のような心地良さがあります。
「ご自分でお召しになろうなんて寂しいことおっしゃらないでください」
すると笑顔で
「うふふ」
大好きな雨上がり、楽しい1日を過ごされますように。と願う若女将。