置賜最終日は角帯、四寸、八寸帯。

近賢織物さんの角帯、四寸、八寸。

 昨夜〆に頂いた中華そばが今なお満腹中枢を満たしていて胃袋が閉じたままです(苦笑)。
 今日は12:38米沢発に乗り込むまでに3軒のはしごを予定しておりましたが、そのうちの1軒を昨日のうちに伺っていたので2軒。最初に訪れたのは、角帯の織元を起源として今や四寸(半巾帯)に八寸なごや帯)、着尺(きもの/反物)を織られている近賢織物さんへ。こちらの作品は京都を経由してちょくちょく仕入れるので顔馴染みが多かったのですが、中にはお初にお目にかかるものもあったり新たな色があったりして、夏の浴衣に合う角帯四寸八寸をそれぞれ手に入れました。お忙しそうだったので足早に失礼しようと思いましたが、社長が不在の中、美人で気さくな奥様が「是非工場もご覧ください!」とおっしゃったのでお言葉に甘えて。嫁がれてから覚えられたと謙遜気味におっしゃる割には織物に詳しいどころか「趣味程度ですよ、」とこれまた謙遜しておっしゃる割には奥様専用の機に織りかけの風通織の帯がかかっていました。近賢さんで手に入れた帯が届くのは4月末から幕を開ける『唐津はきもん&浴衣祭り』で発表いたします!乞うご期待ください!
 続いては紅泥染めとゆらぎ染めという独自の織物が人気の筬園織物さんへ。紅泥染めとは、山形県赤湯温泉地区で採れる鉄分の多い泥と紅花から抽出する黄色い染料で下染めすることで生まれる色と独特の柔らかさが特徴の織物。さらには緯糸を2色に染めて織ることで生まれる揺らいだようなぼかしが特徴のゆらぎ染め。手に取るとその軽さと柔らかさに驚きました。ところで今回の社長になってはじめての置賜染色工房ツアーは全日程を終了。
 と思いきや、東京駅へと向かう帰りの新幹線で初日に伺った諏訪豪一さんとまさかの同席。映画でも観ながらな〜んて思っていましたが、日本一の駅弁『牛肉どまんなか弁当』を2人でほうばった後には商いのこと、家業継承のこと、夫婦の上下関係のこと(苦笑)、最後の最後に10月の企画展に向けて思いつきで提案したことをふたつとも受け止めてくださって、これから動き出すことになりました!こちらも乞うご期待ください!
 今回のツアーを通じて、染めや織りを愛する米沢白鷹のみなさまが生み出す品々が人気絶頂で品不足なことには驚きましたが、その訳もよくわかりました。そして僕たちはもっともっと作り手のみなさまへの敬意という名の対価をしっかりお支払いしなければならないのと同時に、お客様に対して適正な価格でご覧に入れるよう努力しなければなりません。
 そのためにも積極的に産地へと出向くことは欠かせませんね。京都を頼りにしているだけではあきまへん。つづく

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