熟成の振袖物語。

福岡県は大刀洗町から。

 ひょんな御縁がきっかけで、おとなり福岡県は大刀洗町という街から車で小一時間をかけて御来店下さいました。
 来春に晴れて二十歳を迎えられるお嬢様のお母様四姉妹がお召しになるために、そのまたお婆様が何枚もご支度されていた振袖。の一枚。お母様曰く「20数年間も仕立てもせずに箪笥の奥で眠りっぱなしで熟成されていたんですが、私の娘が着た後もその従姉妹たちがこれから着てくれるんじゃないかと思って仕立てることにしました」と、それはそれは立派な振袖と長襦袢、袋帯を数点持ち込まれました。僕は1階で別のお客様の応対に追われて盛り上がっている2階の輪に入るのがずいぶんと出遅れてしまったのですが、立派な振袖に負けない輝く笑顔のお嬢様の着姿に惚れ惚れしました。今後のスケジュールを確認しながら、まずは採寸をして振袖が仕立て上がった頃にふたたび御来店を頂き、半衿重ね衿などの小物や草履バッグなども合わせることになりました。「ほかにも熟成されたのが何枚かあります」とおっしゃっていた振袖も拝見したかったとです。
 本日はお嬢様とお母様、それにお婆様と叔母様の4人で御来店頂きました。こうやってたくさんの御家族や御親戚に囲まれて二十歳を祝うことができて本当に幸せだなぁと強く感じます。そんなお手伝いをするのですから、僕らも幸せな反面、責任は重大です。僕は四十代ですけど。な〜んちゃって、

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