三者三様の振袖物語。

三姉妹の振袖物語。

 今朝は開店前に絵画展とランチにお出掛けになる2名様とお友達の結婚披露宴に向かわれるもう1名様、合計3名様の着付をお手伝いしました。
 そして開店直後には年末に1度御来店を頂いて以来2度目の御来店となる振袖のお客様とひさりぶりの再会。この日のために先日の京都出張でお嬢様に似合いそうな振袖を選んで来てたんです。年末は御本人も御家族も黒地をお気に召していて「濃い色の振袖をもっと見てみたい」とおっしゃっていたので、紫系や緑系に紺系などを揃えた中で2〜3枚は淡いのもと入れておいたのが功を奏し、紋綾子地に鳥の子色がほんのり柔らかなそれはそれは本格派の一枚に決まりました。濃いめの色のも引き締まった印象となって良かったのですが、最終的に黒地とどちらかにするか迷われた末に、御両親も気に入っていらしたので最後は僕が背中を後押ししました。いやもう本当に可愛らしくってよく似合っていたんですよ!万が一と思って入れていた中でも最も二十歳の振袖らしい一枚だったので余計に嬉しかったです。
 そしてそして午後からはもうひと家族。こちらも年末に一度ご覧頂いて気に入ったのが見つかられたのですが、ご自宅に帰って写真を振り返ってご覧になってみると今一歩。今回はその時のものとはガラリと替えて揃えてみました。しかも前回はお嬢様とお母様のおふたりだったのが、今回は後々お召しになる妹さんおふたりも参戦!三姉妹で楽しんでもらいました。最初はキョトンとしていたふたりだったのですが、まずはお姉ちゃんが袖を通した振袖姿を目にするとすーっと寄って着て鏡越しに映るきもの美人を三人で頬を寄せ合って見てくれたのが印象的でした。当然のことながらそれぞれ個性が違っていましたが、三人とも気に入ってくれた振袖をそれぞれの個性に合わせて帯や小物を替えて着せてあげるとニンマリ。午前中のお客様も然り、僕がこちらのお客様のために用意した中でもっともおすすめしたかった一枚に決まって僕もニンマリ。
 そしてそしてそして夕方に御来店頂いたお客様は、お母様がお召しになった振袖をお嬢様がお召しになれるのか寸法などを見てほしいという御相談。「特に手入れなんてやってなくて放ったらかしだったから心配で、」とおっしゃる割にはとても良い保存状態でした。寸法も問題なく、帯〆帯揚などの小物も上手に揃っていて、足袋など着付小物に至るまで問題なし!ただひとつ、さすがに古くなっていた畳紙を新調して頂きました。
 三者三様で今日はうれしやたのし、心地よい疲れの良い1日でした。ふぅ、

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