これまでならば日常茶飯事、朝飯前でした。しかし新型ウィルスがますます大暴れして街中が静まり返っている中での7日ぶりの着付は、まるで一年振りに目にした炊き立ての白米のよう。なんとも有り難くうれしくしあわせ。
開店前に雨が降っていたので心配しましたが、見事に雨は上がり予定通りに御来店。今日はお仕事でとある官公庁にお出掛けの後、そのすぐそばで開催中の展覧会を観に行かれるとのこと。1月にお召しになってから「きものっていいね!毎月着るわ!」とお召しになる機会を逃さずに本日のお出かけとなったのです。袖を通されたのは綾織の片貝木綿。オフホワイトがなんともお洒落。そして白いなごや帯。帯揚は渋く、帯〆は鴇色。「次は3月に!そして4月も!」そう言って颯爽と歩く後ろ姿を見ながら「やっぱり着てこそきもの」だとしみじみ感じたのでした。
この日は他に「長襦袢をつくりたい!」とご相談に来てくださったり、シカゴ出身のカメラマンがやってきたり、静かながらも楽しいご来店が続きました。明日は月に2回しかない定休日。自粛気味の子どもたちと原っぱで思いっきり鬼ごっこでもしようかな。