インスタグラムが御縁で取引の扉を開いた、大阪は日本橋にある株式会社岩佐。の草履。
今年2月4日に挨拶に伺った折に手に、もとい足に入れて以来118日。1日も休むことなく履き続けて参りましたが、とうとう右足の鼻緒が切れてしまいました。正確には、鼻緒が緩みすぎたので調節しようと開けてみると、足の親指と人差し指で挟む「前ツボ」の中に通してある紐が切れかかっていました(写真2)。きっとあと1日履けば切れていたでしょう。
岩佐の草履に関する感想や丈夫さはについては3月5日の記事「IWASAの草履」で存分に伝えていたのでここでは控えますが、デザインも然ることながら「丈夫さを売りにしている岩佐の草履がたったの4ヶ月で履けなくなってしまうのか?」とお思いのお客様も少なくないとおもいますが、そこはご心配なく。
一般的に前ツボは、麻や木綿などの紐を足あたりの良いナイロン製の切り天鵞絨、ひと呼んで「ナイロン本天」を巻いてできています。丈夫さを売りにされている岩佐さんの前ツボは、そのナイロン本天の内側にさらに合成皮革を貼り付けてより強くより柔らかな足あたりを実現されています。そうなんです、つまりこんなに強度のある鼻緒が切れる訳がありません!
ではなぜ切れたのか。そう、原因は僕あります。毎日毎日履いていた僕が「鼻緒が緩んで吐き心地が悪くなってきたなぁ」と感じながらも、そのあまりの丈夫さが故に不覚にも鼻緒の緩みを調節しなかったことで、合成皮革とナイロン本天の巻かれた丈夫な部分が上に出てしまい白い紐にだけ負荷をかけすぎてしまったからなのです。そう、僕の気のゆるみが鼻緒の緩みはおろか切れる寸前にまで追いやってしまいました。なんたる悲劇。
そ、そ、そこで!応急処置として、近所の手芸店で買ったナイロンの紐2本を合成皮革とナイロン本天で巻き、ちくちく縫って前ツボにしてみました(写真4)。あくまでも応急処置で、中国は武漢にはじまった新型コロナウィルスがもう少し落ち着いたら、大阪は日本橋(にっぽんばし)にふたたび出向き、今後の作戦会議とともに前ツボを取り替えてもらいます。ついでに底のラバーも点検と場合によっては交換まで。
ということで、左足はまだまだ大丈夫そうでしたので、右足だけ応急処置を加えた後に両足とも鼻緒を微調整しました。これまで踵から離れていた雪駄が離れなくなり、弾力性や地面を噛む感じなどは相変わらずで本来の履き心地が無事に戻りました。1枚目と5枚目を見比べてみると一目瞭然!たまにはみなさまの足元も確認してみてください。
鼻緒と気持ちは気づかないうちに緩んでいます。微調整をすると驚くほど良い気分と履き心地を取り戻されるはずですよ。きっと。
◉株式会社岩佐との出逢い編
「2日目は大阪、また京都」https://kimono365.jp/?p=11491
◉岩佐の草履を1ヶ月履いてみた感想編
「IWASAの草履」https://kimono365.jp/?p=11631
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6月のきもの成績
若女将1vs1若旦那
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△5月/26vs26
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○4月/27vs28!
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△3月/29vs29
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◉2月/27vs26
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◉1月/27vs11
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