シルクウールの羽織。

シルクウールの羽織

 「10万円が手に入ったら羽織を仕立てます!」と高らかに宣言されていたお客様が本当に御来店。
 先日誂えられた片貝木綿綾織の無地に合わせて、写真の細かい市松柄のシルクウール。本来は洗濯はドライクリーニングをお勧めするところですが、ネットに入れて中性洗剤をつかったお洒落技コースで洗えば問題なし。ってことで裏地は東レシルックの鳥獣戯画。もともとのご希望は、唐津が誇る地酒のひとつ『万齢/小松酒造』のラベルに描かれている鍾馗さんだったのですが、さすがに探し出せませんでした。鍾馗とは古くから中国に伝わる神のひとつで、日本では病を封じる魔除や学業成就に効があるとして主に関西地区では鍾馗を屋根におく風習も残っているほど。「こんな時だからこそ、この羽織を着て大好きな万齢を嗜みつつ終息を祈りたいのです」な〜んて素敵。
 これまでも秋になるとご自宅ではきものをお召しになって寛いでいらっしゃったのですが、ご家族から譲り受けられたもので寸法があっていなかったんです。そこでまずはリラックス着として仕入れたてほやっほやの片貝木綿を誂えられて、仕立て上りの連絡を差し上げると「次は羽織を!」ってなことになったのです。ご自宅でお召しになるのですから、これはコスプレではなくリアルクローズなわけで嬉しさは一入。お客様の寸法に仕立て上げて、税込55,000円でっす。
 気になられた首里花織の角帯は、羽織が仕立て上がった時のおたのしみに。

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○5月のきもの成績
若女将20vs20若旦那
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○4月/27vs28!
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△3月/29vs29
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◉2月/27vs26
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◉1月/27vs11
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