喪に服すんです。

 のきものに黒紋付羽織で、後輩のご家族のお通夜に参列しました。
 春夏秋冬、お通夜は無地のきものに黒紋付羽織、葬儀には更に袴を履いて。というのが僕の中での決め事。残念ながら、近頃はお通夜にきものをお召しになる方が本当に少なくなりました。ご親族も、会葬者も。和尚さんの袈裟以外、本日のきもの姿は僕ひとりぼっち。近所の呉服屋さんの御主人様もスーツ。そして決まり文句のように「やっぱりきものがよかね〜!」「さすが呉服屋さんよね!」「よく似合ってますね!」なんて褒められたり、皮肉にも宣伝になったりするのです。さらに会場を見渡すと、夏とはいえ袖の無い服をお召しになって腕をしっかり露出されている女性がいらしたり、普段は常にジャケットを着ている後輩が今夜に限ってジャケットを羽織らずに真っ白なワイシャツに黒いネクタイ姿で立っていたり。黒を着れば、ネクタイを結べば良いってもんじゃありませんよね。そうしてお焼香が始まるとべちゃくちゃ喋り出す人が出てきたり。そこにはやはりTPOだったり大人のマナーがあって然るべしだと叱るべし!と常々。
 お通夜は無地のきものに黒紋付羽織、葬儀には更に袴を履いて。僕は喪に服すんです。

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