残暑厳しき東京出張1日目。

 今日はお洒落見本市と、この春からお世話になっている取引先へのご挨拶。唐津よりもうんと蒸し暑い感のある朝には麻の長襦袢に小千谷縮、気合を入れて紗の羽織にあたり前田のスニーカー。
 まず向かったのは、羽田空港から都内に向かう東京モノレールで通過もしくは乗り換えしかしたことのなかった天王洲アイルへ。電車を降りて地上に出ると、痛すぎる陽射しを避けるべく何かの影を探しながら歩くこと10分、見本市の会場となっている寺田倉庫B&CHallに到着。寺田倉庫は、ワインやアートの保管を手がけるほか、展示会場として倉庫の概念を覆し続ける東京湾に面したお洒落な倉庫会社。一歩足を踏み入れると、この蒸し暑さにも関わらずに人、人、人でごった返し、来場者と各ブースの担当者とが真剣に向き合う熱気で溢れかえっていました。ということで僕も負けじと品々を手にとっては話を伺い、1時間ほどの滞在のつもりがいつの間にやら3時間、この冬あるいは来夏以降の展開にたくさんの弾みがつきました。

中川政七商店が日本各地からお洒落アイテムを集める見本市『大日本市』。

 つづいて向かったのは、日本橋掘留町にある丸久商店さん。こちらはこの春から知人の紹介で取引をはじめた、昔ながらの注染めという技法で浴衣手ぬぐいを染め出す老舗。実は以前、京都の問屋を通じて丸久商店さんの浴衣を仕入れていたのですが、そのルートが閉ざされてしまい困っていたところへ、この春に突然知人が紹介してくれて直接の取引と相成りました。最初の染め出しが終わった4月頃に紹介してもらったので、すでに手に入らない浴衣もありましたが、おかげさまで仕入れた浴衣のほとんどがお客様のもとへ嫁いでいきました。以来、電話やメッセンジャーなどでのやり取りばかりで一度もお会いしたことがなかったので、この機会に唐津銘菓ツルヤのかすてぃらを手土産にお初にお目にかかりました。とっても穏やかな4人家族で切り盛りされていて、来年の浴衣、手ぬぐいの別誂えなどの相談もでき、失礼しようとしたその時!稽古着なのかどこかで見たことあるヤギと狼の柄の浴衣を発見!「とある呉服屋さんを通じてのご注文ですけど、こんなのもウチで染めているんですよ」と、ほかにも著名な俳優親子さんから御注文の手ぬぐい数百枚など興味深いものがさらりと置いてありました。弊社からも発注できるように頑張らねば。
 というところで本日の業務はこれにて御免。

一目瞭然に整理整頓された、注染めの手ぬぐいたち。

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