卒業式の着付〜はんなり編〜

 卒業式の着付を承りました。
 一度も結んだことのないというグレー地の袋帯で、ピンクの極々鮫小紋が落ち着いて見えます。「ちょっと寒いから羽織も着て行ったほうが良いかな?」とのおたずねには、「室内で脱がなくていいので羽織は今日のような日にもぴったりですよ!」と提案。ということで選ばれたのは春らしい梅の柄。淡い水色がはんなり。着付が終わって鏡をご覧になると「これなら地味だと思っていたこの着物もいいわね♪」と大そう喜んでくださいました。着付の最中、本日の主役が登場。ささっとお母さんのお手伝いを済ませて、慣れない革靴を履いていざ出発。聞けば中学校からは親元を離れるのだとか。
 進学の喜びと、寂しさが混じった「おめでとう」の朝でした。

追伸
さっそく本日の夕方、お客様から喜びの声とともにお手入れ以来の電話を頂いたので、足袋から羽織に至るまで一式をお預かりに伺いました。

◉毎月7日と8日はお手入れ日和

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