6月9日、御結納の朝。

 着付をお手伝いしました。若女将が、ですけど。
 数日前にお預かりしていたきもの一式を昨日のうちに着付しやすいように並べ、帯結びの練習も行い準備万端の若女将は、御予約頂いた時間よりもほんのちょっとだけ早いご来店にも動じず。僕が申し上げると手前味噌ですが、手慣れたもので20分ほどでできあがり。御結納のお席ということから、帯結びは伝統的な「ふくら雀」。福良雀とも書き、羽根を広げて空気をたくさん含んで寒さをしのぐ雀のことで、まんまるとした姿から豊かさや繁栄を象徴する縁起物として昔から親しまれ、帯結びのほか日本髪の結い方にもあります。またきものの柄や調度品などにもふくら雀が描かれたりしています。帯〆や帯揚も飾らないすっきりとした仕上がりに(写真下)。
 ちなみに25年前の今日、大学生だった僕は銀座あたりまで皇太子と雅子妃の御成婚パレードを見に行きましたが、その前に行われた御結納の儀で雅子様が結ばれていたのが「ふくら雀」。とどのつまり、本日めでたく銀婚式。そんな佳き日に御結納を迎えられたお客様にふくら雀以外結べるわけがありません!
 どうぞ末永くお幸せに。

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