食欲の、お洒落の秋。

 お店の前の欅が心なしか色づき始めました。
 ひっきりなしの落ち葉を掃いていると、向こうに素敵なきもの姿が見えます。「どこにも着ていくところがないから、せめて池田屋さんに来る時だけでも」と、毎度お洒落なきもの姿でのご来店には頭が自然と下がってしまいます。本日はお手入れでお預かりしていた絽の無地をお受け取りに、加えて「先日、友達とJAZZを聴きに福岡まで行った時に、か、な、り、気をつけてたんだけどうっかりシミをつけてしまって」と小千谷縮を持ち込まれました。そんな本日は、江戸小紋万筋」に秋の一歩手前にふさわしい涼やかな色の博多織のなごや帯。に、待ち焦がれる秋への想いを可愛らしい栗の帯留に乗っけて。
 「帰ったら渋皮煮をつくらなきゃ、」と食欲をそそられる、お洒落の秋。

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