白生地から色無地一ツ紋付を染める。

 滋賀県は長濱生まれ、通称「濱ちりめん」の白生地を預かりました。
 濃い紫と抹茶色(写真下)の2枚も色無地をお持ちなのですが、「母の箪笥に眠っていたので、せっかくだから淡い色の無地に染めてもらおうと思って」と写真の淡い青磁色を選ばれました。「娘の入学式や卒業式で着れるように、」と背中に一ツ紋を希望されましたが、これがまた通常の片喰[かたばみ](写真下983番の紋)とは違い、石持チ地抜キ片喰(写真下988番の紋)と言って白い丸の中に片喰を染める、弊社にとっては珍しい御紋。しかも真ん中の丸が、見本でお預かりしたきものに染め抜かれているのは白いのに対して紋帖にある988は黒、つまりお客様の場合は淡い青磁色になります。なにはともあれ、まずは問題なく白生地が染まること、そしてうまく御紋が抜けることがご家族にとっては一大事。
 みなさんのご自宅やご実家にある箪笥にも白生地が眠っていませんか?せっかくなら有効活用しましょ!

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