久留米絣の中でも「手括りによる絣糸を使用すること」「純正天然藍で染めること」「投げ杼の手織り織機で織ること」という三つの条件を満たしたものだけ『重要無形文化財』としての価値が認められています。
この反物は約20年ほど前に仕入れて嫁ぎ先の見つからないまま大切に大切に弊社の箪笥に保管されていました。が、残念ながら巻き始め1.5mくらいが変色してしまっていました。それでも価値ある反物として変わらず大切に保管して今か今かとお嫁入りを待つ箱入り娘でしたが、原価分け目の大一番！を良い機会として「久留米絣が好きな方」かつ「価値の分かって頂ける方」かつ「上手に活用してくださる方」が現れたら思い切って涙を堪えて原価を割って涙を飲んで目を瞑って咥えた指で電卓を弾くことを決意していました。
そんな本日、とうとうその時がやって来ました。図らずもお客様の方から「久留米絣」というキーワードが漏れてきましたので、ササッと立ち上がって反物を目の前に差し出すと目の奥に光が見えました。もう今しかない！と懐から電卓を出して数字をご覧に入れると「えーっ！」と即決！これで、、、いいのだ。
さらば絣と言おう。
追伸 いやぁ、今日もありがたいことに朝から閉店まで本当に忙しい1日でした。つづく、