魅惑の無地が嫁いだ2日目。

大月俊幸さんの無地紬。

 昨年8月、僕は焦茶色(そんな簡単に言い表せる色ではない)の無地(そんな簡単に言い表せる無地ではない)に織られたの前でしばらく立ち尽くしました。そしてすぐに「このきものをお召し頂くのはこの方しかいない!」と勝手に想いを寄せ、、、つつもひと呼吸おくように他の取引先を数軒はしごしてまた戻って。やっぱりまた立ち尽くして深呼吸をひとつ。「これください」と深呼吸をまたひとつ。なんかこう、ちょっと大袈裟に聞こえてしまうかも知れませんが、僕にとってはひさしぶりに大切なものを手に入れた感覚でした。
 それからひと月後に開催した『社長になってはじめての展示会』には体調を崩されて御来場頂けなかったのですが、それから約半年後の今日この頃。ひさしぶりの御来店はもちろん、きものをお召しになっての御来店だったことが何よりもうれしいことでした。そうして椅子に座ってひとこと「春らしいきれいな色で何か良いのあるかしら?」とまさかのご所望だったので恐る恐るご覧に入れたのですが、すぐさま気に入ってくださいました。僕の目と想いに狂いはありませんでした。大きな深呼吸をふたつもやった甲斐があったというものです(苦笑)。お帰りになった後にあまりのうれしさに作家のもとへ慶びの電話を差し上げてしまいました。
 小雨降る朝に幕を開けた2日目は、天候の回復とともにお客様がご来店くださいました。はじめてお買い物をしてくださった方、ずーっと単衣向けの羽織を探してくださっていた方、履き物を探されていた方、お手持ちのきものや帯に合う帯〆と帯揚を探しに来られた方など本日も楽しく1日が過ぎて行きました。つづく、

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