色無地の染め替えと父上の形見。

お父様の形見の長襦袢

 久しぶりの御来店ははるばる福岡市内から。
 以前一度ご相談に乗ったことのある色無地染め替えをいよいよ作戦決行!灰みのある紅色を迷いに迷われた中からもっとも印象に残っていらした浅葱色(藍で染めた淡い色)に染め替えます。一度色を抜いてからご希望の色に染めてお客様の寸法に仕立て上げるのです。生地もしっかりしていてご満足頂ける自信あり〼。
 それからもう一枚。本日お持ち込みになった風呂敷包みから出てきて初めて拝見したのは、ご実家の父上がお召しになっていた長襦袢。「私は父の形見が何にもなくって、」とお母様が捨てようとされていたのに待った!をかけて。いやぁ、何度見ても色柄と言い継ぎ接ぎぶりと言い素敵な長襦袢です。こちらは生地が少し弱っていましたので、「新品のように繰り返しお召しにならずに、お正月など特別な日にお父様との思い出を楽しむようにお召しください」とお願いしました。こちらもご満足頂ける自信あり〼。
 「私にとってきものはコスプレです。たまにきものを着てこうやって池田屋さんに来ると気分がとっても良くなります」と本日もきものをお召しになって。おしゃれな紬のきものの下にお召しになっていたのは、はじめての御縁をきっかけとなった長襦袢。帯は数年前の決算市でお買い上げ頂いた上田紬の帯、羽織は色無地を染め替えて仕立て替えたもの。奥様が楽しそうにされているのを嬉しそうに見守られる御主人様がコーヒーブレイク後にお迎えに来られた時に電話中でお話しできなかったのが残念無念。
 きものを楽しんでいらっしゃるお客様に御来店頂いた日は満足度が半端ないっす。

お父様の形見の長襦袢。
お父様の形見の長襦袢。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください