最終日は灼熱ときどき雷雨。

京都出張最終日は灼熱ときどき雷雨。

 長かった出張もいよいよ最終日。
 昨夜のうちに大阪に移動してチェックイン。今朝は一番で草履の岩佐さんへ。何を隠そう、僕がとことん歩く出張でもスニーカーではなく草履を選べるのは、岩佐さんのおかげ。長く履いても歩いても疲れない草履のおかげ。昔ながらの本皮の草履には本革の、下駄には下駄の良さがそれぞれありますが、岩佐さんの草履はデザインはもちろん抜群の履き心地にあります。いや本当に。まだ履いたことのない方には是非一度試して頂きたいです。ということで岩佐さんにはお洒落の秋に向けてこちらからの要望を好き勝手に申し上げましたが、草履のクッションみたいにすべて吸収してくださいました。本当にありがたい。
 その後はまたしても京都へ向かい、以前から伺いたかった御召の織元・今河織物さんへ。実は10数年前に取引先を通じて一度伺ったことがあったのですが、時代や世代が代わって新たな作品やものづくりに対するお考えを伺いたくって。けど伺って本当によかったです。拝見した作品はもちろんお召になる方のことを踏まえたものづくりへの情熱に溢れていらして、機場をふくめてとても丁寧にお話くださいました。パッと見た目では分からないのですが、帯の色柄に感じる独特の奥行きにはそんな秘密があったとは、、、本当は男性向けの着尺も女性向けの訪問着もコート地も欲しかったのですが、最初に目に止まってお客様のお顔が浮かんだ帯をひとつだけ頂いてあとにしました。

今河織物の独特な配色を支える糸たち。
今河織物の独特な配色を支える糸たち。
 その後はマンションの一室にある取引先で商品を拝見し、続いてこんなに厳しい時代にも怯むことなく常に新しい作品を世に送り続けられている染め元で帯、付け下げ、小紋などを。とても素敵な作品ばかりで最後の最後に拝見した付け下げに後ろ髪を魅かれつつ今回の出張は予定通り全日程を終了。
 車で送ってもらって京都駅で降りようとすると、まさかの土砂降りで能登上布麻足袋も変色。ところがどっこい、ほどなく電車に乗る頃にはすっかり乾いて元の色に。まわりには濡れたままのTシャツ姿も目にしましたが、麻の速乾性を証明しやったり!誰に?とにもかくにも今回の出張は無事閉幕。明日朝一番の新幹線で帰るのみ。あぁ唐津が恋しい、

訳あってひさしぶりに袖を通して能登上布1号。
訳あってひさしぶりに袖を通して能登上布1号。

最終日は灼熱ときどき雷雨。」への2件のフィードバック

  1. 大学の卒業式で振袖に雨のシミが付いたので、今河織物さんの近くのしみぬきさんを紹介して貰って、しみぬきをしてもらいました。
    大事な振袖なのでたとうしに包んで折り曲げないように自転車で苦労して持って行きましたが、受け取りに行った時は風呂敷でくるくるっと包んでありました。西陣や上七軒地域なので、おじさんが自転車の前籠に帯を無造作に入れてシミ抜きに持って来ているような街でした。
    何十年も前の京都での大学時代の楽しい思い出です。

    1. >みかんさま、
       コメントありがとうございます!京都の街や風景は好きですが、生活の中にある織物や染物のある「ならでは」の風景がもっと好きです。けどあの蒸し暑さは苦手です(苦笑)。
       年に3〜4回ほど上京しますが、まだまだ知らないことだらなのでこれからもっともっと楽しみたいと思っています。

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