加賀友禅の黒留袖と袋帯

本加賀友禅の黒留袖と袋帯

 池田屋継承『ありがとう展』に御来店の叶わなかったお客様が日を改めて。
 「想えば私が結婚する時にきものをお世話になって以来、はじめてのボーナスで買った加賀友禅の色留袖、聡さんが帰ってこられた時の展示会『希望展』で買った訪問着、娘の振袖など池田屋さんにはお世話になりました。今回は麻生さんがお辞めになる前にこれから娘に姪っ子に甥っ子に出番の多い黒留袖を頂こうと思って」だなんてありがたすぎて言葉が出ません(涙)
 お客様のためにたくさん取り寄せた中から、加賀友禅黒留袖、格天井柄の上品な袋帯、「この際だから、」と真っ白な長襦袢まで御注文頂きました。さらには先述の色留袖と訪問着をお持ち込みになって「ずいぶんふくよかになったので、今回の黒留袖から改めて採寸をお願いして寸法を揃えておこうと思って」と色留袖はほんの少しだけ寸法直しを、訪問着は洗い張りをして仕立て直すことに。僕が帰郷して初めての展示会『希望展』を開催したのが平成12年ですから、22年間もこんなに大切にお召し頂けて、これからもお客様のために活躍してくれるかと思うと感無量。
 仕立て上がってお渡しする時には麻生にも来てもらわねば。お昼ごはんの特別手当を支給して。

希望展でお買い求め頂いた友禅の訪問着。
希望展でお買い求め頂いた友禅の訪問着。

追伸
今朝は春の嵐の中、結婚式やら卒園式やら開店前の7:30から4名様の着付をお手伝い。それぞれにそれぞれのきもの姿と笑顔。午後からは来春めでたく成人を迎えるお嬢様が写真撮影のために振袖をお着せしました。ご本人はもちろんご両親のお喜び様に僕たちの嬉しさも倍増。「すぐに着替えるのはもったいないから、」とスタジオでの写真撮影終了後に弊社で着替えてお帰りになるのを急遽キャンセル。「このあと自宅の前で写真を撮ります」とはさらに嬉しそうなお父様。お見送りした運転席でのお顔が忘れられない。

着付をお手伝いした振袖姿。
着付をお手伝いした振袖姿。

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