お手入れで預かりしていた白い大島紬を受け取りに来られたお客様が、今度は藍色に白い帽子絞りが素敵な小紋をまたお手入れに預けられました。
唐津市内を見渡しても、きっと僕と若女将に次いできものをお召しになっていること間違いしのお客様。本日は粋な大島紬に羽織をお召しになってのこと。「ずいぶん傷んでしまったので」とついでに帯枕をお買い上げ頂きました。新品の畳紙に包んで納品するつもりが、「畳紙はいりません、風呂敷に包んで持って帰ります」とおっしゃるのは、よくお召しになる方の証。そう、畳紙に入れる間もなくお召しになっているからなんです。結い上げた髪ときもの姿で風呂敷包みを片手に抱えて歩いてお帰りになる後ろ姿は、僕らにとって今日一番のご褒美となりました。
先日お電話でお問い合わせ頂いたお客様が振袖3点セットをお手入れに持ち込まれたり、今日もお手入れが結ぶ御縁に心も懐も救われました。