「このきものは祖母がよく着ていたのを覚えています。母も着ていたんです」とは、長らく箪笥に眠っていた小紋を思い切って羽織に仕立て替えられたお客様。
想ひ出の小紋をどう生かそうかとご相談に来られた時には、裏地のついた袷のきものでした。拝見すると生地がまだしっかりしていたのですが、きものとして仕立て直すには身丈も裄も、つまり長さも横巾もお客様の寸法には足りませでした。そこで羽織に仕立てて想ひ出とともに蘇らせては？と提案したところ、二つ返事。しかも裏地はお好みの柄に誂えることに。
さっそくきものは解いて洗い張りへ。戻る頃には、まさかの、それでいてお客様らしいというかお客様しか頼まれないような素敵な裏地が染め上がってきました。諸事情あってご覧に入れることができないのが残念ですが、白地に銀朱というか紅梅色で泰平の世に現れると言われる伝説上の瑞獣が描かれています。よろこびがつなぐ世界へ、新たに生まれ変わったこの羽織で駆け上がって頂きます！
そしてもうひとつ。きものから羽織に仕立て替えるために裁ち合わせをしていて気がついたのですが、実はこの小紋は一度染め替えられたものでした。ご覧のようにもともと染められていた唐子人形の柄が残っていたのです。お客様が現在の波の模様をお召しになっていたおばあさまのお姿を覚えていらっしゃったのですから、染め替えられたのはもうずいぶん前のこと。それが今こうして羽織として蘇るのですから、御家族の想ひ出を、在りし日のお姿を繋ぐことのできるきものって素敵ですよね。本格的な夏を目の前にして気が早いのですが、羽織をお召しになる季節が待ち遠しいのです。
なんて仕事でお客様に喜んで頂くことを生業とするのですから、こんなに誇れる仕事はありません。つづく
《令和3年》
きもので過ごす365人を応援宣言！
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5月の実績 8名様
着付サービス5名様（男0女5）
着付レッスン3名様（男1女2）
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5/1 1名様（着1名様：レ0名様）
5/2 1名様（着0名様：レ1名様）
5/3 0名様（着0名様：レ0名様）
5/4 1名様（着1名様：レ0名様）
5/5 0名様（着0名様：レ0名様）
5/7 2名様（着2名様：レ0名様）
5/8 0名様（着0名様：レ0名様）
5/9 1名様（着0名様：レ1名様）
5/10 0名様（着0名様：レ0名様）
5/11 0名様（着0名様：レ0名様）
5/12 0名様（着0名様：レ0名様）
5/13 0名様（着0名様：レ0名様）
5/14 0名様（着0名様：レ0名様）
5/15 0名様（着0名様：レ0名様）
5/17 0名様（着0名様：レ0名様）
5/18 0名様（着0名様：レ1名様）
5/19 0名様（着0名様：レ0名様）
5/20 0名様（着0名様：レ0名様）
5/21 0名様（着0名様：レ0名様）
5/22 1名様（着1名様：レ0名様）
5/23 0名様（着0名様：レ0名様）
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4月の実績 39名様
着付サービス36名様（男0女36）
着付レッスン3名様（男0女3）
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3月の実績 44名様
着付サービス42名様（男1女41）
着付レッスン2名様（男0女2）
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2月の実績 8名様
着付サービス2名様（男0女2）
着付レッスン5名様（男2女3）
半衿付けレッスン1名様（男0女1）
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1月の実績 38名様
着付サービス34名様（男4女30）
着付レッスン4名様（男0女4）
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