琉球染織工房ツアー1日目。

 10年ぶりくらいに沖縄県に降り立ちました。取引先の産地仕入れに同行して、向学とお洒落の秋に向けての仕入れや打ち合わせが目的です。今日は写真も文章もてんこ盛り。

まずは琉球織物を代表する首里織の組合から。

 まずは花倉織や道屯織など首里織が集まる那覇伝統織物事業協同組合から。昨秋に大火災によって焼失した首里城を通り過ぎると、急激な坂を下り上っては下って辿り着きました。まず目に飛び込んできたのは、織り上がった作品を伸子針と両端からロープで引っ張って天日干しをしている景色(写真2)。これは織る際に経糸が毛羽立ったり擦り切れないように糊をつけるのですが、ぬるま湯につけて糊を落とした後に、シワや歪みがないようにする最終工程。琉球ガラスのように水色が鮮やかな道屯織の四寸帯(半巾帯)、上品な紫で織られた花織のどちらとも欲しかったのですが、残念ながらまだ手が出せず。
 こちらでは組合員の作家から集まった作品を見ることはもちろん、後継者育成のための事業も行われています(写真3)。許可を得て織られているところを撮影したり質問したりしたんですけど、僕が「どんなところが難しいですか?」と尋ねたのに対して「ぜんぶです、せ、ん、ぶ」っておっしゃったのがとても印象的でした。上手に織られているように見えたんですけど、奥が深いんですね。
 で、拝見した着尺や九寸帯は気になるのがなかったので角帯を2本だけ、それと店でお客様にお茶を出す時に使うコースターを手に入れました(写真4)。すぐ隣は砂地の広場にバスケットリングが2つ。自転車でやってきた子供たちが楽しんでは、木陰でひとやすみ。きものじゃなかったら仲間に入れてもらうところでした。しかしながら、さすがはバスケット王国(写真5)。

織り上がると、ぬるま湯で洗ったあとに天日干しをして出来上がり。

研修生が花織や道屯織の四寸帯を織られていた。

我慢しきれず、道屯織の角帯を2本だけ仕入れちゃいました。

首里織組合のすぐ隣では子供たちが公園バスケットコート。

玉那覇紅型、屋富祖紅型、大城琉球絣へとつづく。

 名残惜しく首里織を後にすると、続いては紅型ではじめて国の重要無形文化財保持者となった玉那覇有公氏の工房へ(写真6)。有公氏とはお会いできませんでしたが、御子息で後を継いでいらっしゃる有勝氏にお話を伺いながら製作中の作品や、写真や図録をもとにこれまでの作品を拝見。ふぅ、
 続いては長らく琉球びんがた事業共同組合の理事長を努めていらした女流作家・屋富祖幸子氏が主宰されるやふそ紅型工房へ(写真7)。恥ずかしながら屋富祖さんの作品を拝見したことがなかったので、ご本人にお会いすることも併せて光栄でした。ちょうどかりゆしウェア用の型紙を使った糊置きや華やかな訪問着の色差しの最中でした。組合の理事長をされていただけあって、紅型の現状や将来に対する熱い想いに圧倒されてしまいました。ふぅぅぅ、
 ということで本日最後は琉球絣の雄、大城廣四郎織物工房へ。琉球絣の色柄の綺麗さは随一かな。糸を染めることから一貫して行われていて、往年の機織娘さんたちによって数多くある機が休むことなく動いていました。僕がもっとも気になったのは数年前にご自分用に織られた男物着尺で、素敵すぎて涎がでちゃいました。が、「去年佐賀に行ったけど、寂しい街だったね」って言われてしまいました(涙)。
 ということで染織品で腹一杯の本日はこれにて御免。

玉那覇紅型工房。挿される色をどうして間違えないのがが不思議。
やふそ紅型工房。波の中に高く上がる真っ赤な波頭が印象的。
大城廣四郎染織工房。整然と並ぶ機は休みを知らない。
設計図をもとに括って染めを待つ糸たちは、何かを祈る千羽鶴のよう。

不夜城の那覇で兄弟と遭遇。〆は宮古そば。

 取引先から案内された「酒と魚はこさく」という店は、大阪出身というちょっと細めの兄弟のような彼が切り盛りする。洗練された店内は店員さんの雰囲気も明るくてなんでも旨い。そんな中、いつもはどうでもいい話に終始する取引先の商品部長から「これからの呉服専門店とは」を熱く語られてしまい、期待されているようで嬉しかった。
 これだけに留まらず下戸の僕はスナックに連れて行かれ、〆にすばやぁの宮古そばをご馳走になって本日は解散。明日に備えて寝ますが、窓の外、沖縄の夜はまだまだ長い。みたい。

お店のシンボル鯛の前で記念写真を一枚。
すばやぁの宮古そばが、さらに恰幅よくしてくれる。

追伸
出張先には必ず若女将から写真が送ってくる。今日は白大島に型染めの帯、らしい。かく言う僕は真岡木綿に道屯織の角帯、そして久しぶりのスニーカー。長襦袢はもちろん麻。

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○3月のきもの成績
若女将22vs22若旦那
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◉2月のきもの成績
若女将27vs26若旦那
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◉1月の対戦成績
若女将27vs11若旦那
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