ご実家の箪笥に眠っていたという素敵な御召。
「母が私のために誂えてくれた一枚。何度か袖を通した記憶があるのですが、先日実家の箪笥を整理していて発見。衿汚れとふくろが入っていたので直してもらおうと思って持って来ました」とのご相談。さっそく拝見すると、うっすらと衿汚れ。衣紋掛けにかけてみると後ろ身頃に見事なふくろが入っていました。ここで言う「ふくろ」とは、湿気や熱などで表地または裏地が縮んでしまっていずれかにだぶつきが出て、あたかもふくろのように膨れて見えることからそう呼ばれています。
ということで、まずはパールトーン社へ無料のアフターサービスの範囲内で衿汚れを落として、つづいてふくろ直し、その後に丸洗いへ。「できあがったら、このきものに合う履き物を探して欲しいです」とありがたい宿題つき。
二重の喜びとともに、僕と若女将の腕の見せどころ。でへっ、