お母様の振袖一式。

 来春の成人式を前に、30数年ぶりに陽の目を見た振袖一式。
 シミやカビはなく、ほんの少しだけの変色は目立たない程度。念のための丸洗いを経て、本日は小物合わせ。淡い桜色の地色に孔雀と扇面の描かれた透明感のある、今年新たに誂えられたものと遜色ないほど古臭さのない、それでいて古典的な柄と現代的な色遣いが融合した立派な一枚。あまりにも印象的なので写真は帯周辺のみ。
 同じきものでも、お召しになる方のお顔映りやお好みによって小物合わせは様々。今回はお召しになるご本人から「甘い感じは出したくない」とのお言葉を頂いたので、衿元にはすっきり白と金の半衿、淡い淡い藤色の重ね衿、帯〆帯揚はご覧の通り。残るは水鳥じゃないショールと「無地がいいです」とおっしゃったバッグ探しを宿題で頂きました。気さくなお嬢様とお母様で、僕も若女将も会話に小物合わせに楽しんだひととき。
 いやぁ、しかしながら来春の成人式を前にお持ち込みになるお母様の本当に立派な振袖たちが今年は豊作すぎます!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください