ではなく、御主人様の大島紬です。
昨年他界された御主人様が、正月や唐津くんちなどご自宅にお客様がお見えになる時には必ずお召しになっていたという大島紬のきものと羽織。茶色い濃淡の縞はおろか羽織の額裏が粋で、お洒落だった御主人様のお姿が思い浮かんできます。
「誰か形見に着てくれるかなーと洗い張りだけをして持っていたけど、お父さん(主人)のはやっぱり私が着たい」と、そりゃそうです。商いにご家庭に御主人様を支えられて、病魔と闘い続けられた晩年は特に、一生懸命に介護をされる奥様のお姿に心も体も御主人様に捧げられていらっしゃるのがよくわかりました。だ、か、ら、こ、そ、この大島紬は奥様がお召しになりたい!とおっしゃるお気持ちが、、、
早く袖を通してお父さんの温もりを感じていただきたいものです。