新作浴衣に想う。

 新年早々に注文していた浴衣たちが、夏を前に染め上がってきました。
 写真は男前をさらに男前に仕立て上げる反物たち。源氏香や菊五郎格子、麻の葉など昔ながらの柄もあれば、かもめが飛び交うモダンなものまで。女性向けには、とっておきの粋な金魚がそろそろ染め上がってきてみなさまを驚かせるはず。
 ご存知の通り、そもそも湯上り時の汗取り着である湯帷子[ゆかたびら]を起源とする浴衣は、手ぬぐいにも用いられる吸水性と速乾性を兼ね備えた薄手の木綿地でできた今で言うところのパジャマでした。それが夏のお洒落着として発展したばっかりに木綿以外にも様々な素材のものも出現し、どこまでが浴衣でどこからが浴衣じゃないのか、どんな場所まで着て行って然るべきなのか、曖昧になってしまいました。が、やはり浴衣は夕方から着替えて夏の夜を粋に涼むお召しもの。だと思いますし、そう提案します!
 とは言え職人の心と技に触れて、大切に、そしてお洒落に着飾って頂きたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください