御結納に白生地を贈る。

 先月、「頼みたいことがあるんだけど、」と早朝の電話。
 何事かと思い、車を飛ばして伺うと「息子にお嫁さんが来ることが決まってね」と待ってました!の吉報。さっそく来月に決まった御結納に、「色無地を差し上げようと思って」との更なる吉報のご相談でした。そこで「御結納の席では白生地を贈って、色は後日ご本人とご相談の上でお決めになったらいかがですか?」と提案しました。白生地はちりめんでお馴染み京都は丹後の上物。以前、白生地屋の5代目がわざわざ唐津まで足を運んで生地に対するこだわりを力強く語ってくださいました。それから数年の月日が経ってしまいまいたが、白生地のご用命の折には是非と願っていたところへこのお話。
 ということで本日、地紋(織って柄を出した地模様)の違う10種類ほどをご覧に入れた中から、お父様のお好みで「辻が花」に即決。長襦袢も。袋帯は息子さんのお好み。最近では簡略化される御結納も、結ばれることの意味を考えると、手間をかけて気持ちを伝える必要を強く感じます。そしてまたご家族の大切な節目に立ち会える役回りを頂いた御縁に感謝するばかりです。「わざわざ見に行かなくても持って来て下さるんだから、こんなに有難いことはありませんよ」とは奥様。はぁ、有難いいことこの上ない、、、
 さて、白生地もお嫁さんの心も、何色に染まるのでしょうか?つづく、

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