「錐通し」の染め替え。

151126 「もっと無地っぽくなるように染めて欲しい」だなんてそんな、、、
 縦横に並んだ白く丸い点が珍しい「錐通し」の小紋。この丸い点が斜めに並ぶと「行儀」、丸が四角になると「角通し」。何てことはさておき、地色の濃い墨色と白い点のコントラストが視覚の魔法となって、柔らかい墨色の無地に見えてしまう伊勢型小紋の魅力。「お任せするから、私らしい色に染めて欲しいんです」とは、もう何度となくお手入れに預かっている一枚に飽きてしまわれたのか、洗い張りをしてさらに墨色をかけることに。地色はもっと濃く、白い点々は墨色に染まって、黒に近い墨色と墨色でお客様にお似合いになる色を目指します!もちろん藤色の八掛もきものに合わせて染めるんです。一緒にお預かりした濃い泥色にそまった無地の大島紬には「さすがにこちらは染められませんよ」と申し上げると、「こちらは衿汚れのお手入れよ」って言われてひと安心。
 せっかくの「錐通し」が勿体ないような、色をかけて生まれ変わった姿が楽しみなような、、、

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