近頃、嬉しいことに男性のきものの需要が高まっています。
本日は「40歳を機に一張羅を誂えようかと思って」と同級生が来店。してくれたのは嬉しい限りなのですが、細身なのに手の長さが半端じゃないという呉服屋泣かせの彼。肩巾と袖巾を合わせた背中心から手首までの長さを裄(ゆき)と呼びますが、この長さは反物の巾によって構成されるために限りがあります。が、彼の寸法だと一尺一寸という最大級を誇る巾(俗称キングサイズ)の反物しか役に立たないことが判明。写真は右端を揃えて反物を転がしたの図。この中から彼の寸法が取れるのは手前の焦茶の無地のみ。
襦袢に羽織に然り、ただいま嬉しい悲鳴を上げて取引先に相応の反物を問い合わせ中なり。