特注品の白い羽織紐。

白い羽織紐

 二女が通う小学校の総合学習『地域の伝統を引き継ぐ秘密を守ろう』という時間に、講師のひとりとして招かれました。
 「ひとりとして、」とあえて記しただけあって、講師はもうおひとり。僕はその後に15分をつかって、事前に頂いていた『赤獅子修復作業の秘密』と『町内者として、唐津くんちの伝統を引き継ぐ秘密』という二つの秘密についてお話ししました。
 まぁ一つ目の秘密で「さて質問です。修復を終えたばかりの赤獅子ですが、今回で何回目でしょうか?』という質問でまずは子どもたちの?マークを浮かばせておいて、文政二年に奉納以来7回目となった今回までの年号をホワイトボードに書きはじめると、みんなの鉛筆が走る音が合唱となってホールに響き始めました。
 二つ目は当然のことながら、「伝統が大切なんじゃなくって、みんなの家族が健康で街が平和であったからこそ赤獅子は誕生し、みんなの家族が健康で街が平和であったからこそこれまで赤獅子が受け継がれてきました。それが伝統なのです。伝統を引き継ぐのではなくて、みんなの家族の健康と街の平和を引き継ぐことことが大切で秘密なんてありません!」とお話しすると五年生のみんなはきょとーんとしていましたが、次第に理解できたみたいで「なるほどね、」という頷く輪が広がっていきました。ところで授業は無事に閉幕。
 したところで、もうおひとりの講師から「これと同じものを11月2日までに用意してもらえると助かります」と真っ白だったはずの羽織紐を預かりました。これがまた長いんです。僕も持っている一般的な長さのものよりもうーんと。さっそく製造元に尋ねると「正絹かレーヨンか選んで頂けば、御事情も汲んだ上で大至急で手配いたします!」と二つ返事を頂きました。
 子どもたちの感想と特注品の羽織紐の出来栄えを乞うご期待ください。

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