新成人の数だけ物語がある。新成人の数だけ家族の愛がある。
華やかな成人式に出席する、それはそれで素晴らしいことだけれども、成人を祝うやり方はもっと多様でもいいと思うようになった。「この子はずっとお利口だったから助かりました」とお嬢様のお支度を見つめるお母様。「足袋はきちんと履けた?袖通すところわかってる?」と妹を心配するお姉ちゃん。すらっと背の高いお嬢様に白い大柄の振袖がよく似合っていました。2月の陽射しを浴びて輝く後ろ姿を目に焼き付けていると、歩き慣れないお草履で思わずよろっと。しばしお母さんに手を引かれて歩く様子をしみじみと見送りながら、今年の成人式の幕が完全に下りてしまったことを実感したのでした。
ひと月遅れの成人式おめでとう。