毎月7日と8日はお手入れ日和。

塩沢と紬の単衣の丸洗いとシミ抜き。

 めくるめく今月はすっかり忘れていましたが、お客様がお持ち込みになって思い出しました。
 そう、本日と明日は毎月恒例のお手入れ日和丸洗い、洗い張り、パールトーン加工がそれぞれ10%引き。特に頻繁にきものをお召しになった方にとっては嬉しい丸洗いの1割引。
 本日お持ち込みになったのは、僕たち夫婦が毎日きものを着ているのを見て「私も9月から毎日きものを着て店頭に立ちます!」宣言をした友人で、日本料理店の女将。さすがに9月のひと月を着倒しただけあって、衿汚れの頑固だこと。白と赤の糸で織られていて桜色っぽく見える単衣の定番・塩澤ですが、ファンデーションと皮脂で茶色く変色しています。さぁ、丸洗いだけで落とせるのか、シミ抜きの手を入れるのか、はたまたそれでも落とせないのか。職人の手に託します。もう一枚のも衿汚れまでしっかりついていましたが、地色が地色だけに目立ちにくいだけ。同じく職人の手に託しますが、こちらはもう一つ。裾まわりが広範囲に渡って擦り切れていました(写真2)。手の入れ方にはいくつか方法がありますが、こちらは「身丈が少し短くなっても良いので、擦り切れた部分を無くすように織り込んで縫ってください」とのこと。こちらは朝飯昼飯前で直してくれるでしょう。
 もうお一方は、先日お召しになって食べこぼしをつけてしまわれた絽の色無地と中学三年生のお孫さんが成人式でお召しになることを楽しみされている振袖用の長襦袢。実はこの色無地は、先日食事会にご一緒した時のもの。長襦袢は、お客様のお嬢様がお召しになったもので、振袖はお客様つまりおばあちゃんが50年前にお召しになったものらしく写真で拝見しました。毎年たくさんのきものを春と秋に1週間ずつかけて虫干しをされていて、きものを大切におめしになっていることがよくわかります。そして何よりも嬉しいのが、毎度のきもの姿で御来店。本日は胴抜きの大島に米沢紙布織の八寸帯に、可愛らしい木彫りの唐辛子の根付(写真3)。
 お手入れ日和は明日まで。お召しになった方もそうでない方も、この機会に是非とも。

追伸
そうそう。日本料理店の女将もきものをお召しになって御来店だったのですが、僕が別のお客様を接客中だったためにジロジロと拝見することができませんでした。けど嬉しい。

◉毎月7日と8日はお手入れ日和

裾まわりが広範囲に渡って擦り切れていました。
裾まわりが広範囲に渡って擦り切れていました。
何よりも嬉しいのが、きもの姿での御来店。
何よりも嬉しいのが、きもの姿での御来店。

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