伊達男、現る。

 閑古鳥が鳴いていた午前中から一転、午後はご来店が重ね重ね。
 お一人様ずつ時間を違えてご来店頂くと有り難いのですが、そうは問屋が卸しません。事前にご来店の約束をされていた福岡市内からのお客様がお越しになって、三つの案件を一つ、二つと解決しようとした矢先に、ご近所から男性が。僕が接客中だということを悟られて「一つ用事を済ませて帰りにまた寄ります!」と一旦弊社を出られて戻られた頃に、はるばる長崎市内からろくろ首になってお待ちしていたお客様がお久しぶりぶりに。そうして最初のお客様の三つ目の案件がようやく解決の糸口を見つけ出した頃に三たび。
 繰り返しの御来店には訳がありまして。数年前にきものと羽織を誂えて頂いたのですが、「まずは気楽に着たいので、」と、ずーっと半襦袢にステテコできものをお召しになっていました。そうして先日「そろそろ長襦袢を誂えたい」とご相談を受けて、きものをよくお召しになる年末年始を前にいよいよ。ありったけの長襦袢地をご覧に入れる間もなく、僕が二番目におすすめした染まりたてほやほやの花札柄を「じゃあこれで、」とものの1分も経たないうちにニヤリと電光石火の即決!さらには「衿の色や寸法は任せた!」とだけ残して自転車で颯爽とお次へ。
 今夜は赤丹に青丹に猪鹿蝶に、菊見で月見で一杯じゃ!

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