「時間ができたので、今日の夕方にきものを着せてくれませんか?」
昼下がりに、毎度突然の一本の電話。ほどなく現れたのは、最近きものでお出かけにもすっかり慣れてこられた大人女子。「これから職場の同僚が出演す流ので、ちょっとライブハウスへ」と楽しそう。ちょうど季節を迎えた萱草の花みたいな橙色の単衣紬に、博多織の八寸帯を結んで。残念ながら写真には映っていませんが、秋色の帯〆を新調されて、いざ出陣!「さっそく明日にはお手入れに持って来ます!」と時間ギリギリになってしまわれたのか、小走りで駆け出す後ろ姿を見送りました。
「行ってらっしゃーい!!!」