先日も申し上げましたが、9月の声を聞くと、途端に唐津くんちの足音が聞こえてくるのです。
唐津くんちでは、それぞれの町ごとに正絹羽二重の生地に染めた肉襦袢、その上から長法被というのを羽織ります。そしてその裏地が統一されている町もあれば、そうでない町も。そうでない町がほとんどなのですが、見えない裏地に凝ってこそ男の粋。ということで、広巾の生地に風景画や勇ましい虎や龍などが一枚の絵みたいに染められた額裏だったり、写真の長襦袢のように小巾の生地に様々な柄が染められたものを使う場合があります。
さて、今年もさっそく裏地探しの旅を続ける唐津っ子たちがちらりほらりと。中でも今日ご来店のお客様は、町が違うのに「3人揃って同じ柄にして仕立ててほしい」とのこと。左から時化引き、変わり市松、髑髏、蜘蛛、荒磯、鳥獣戯画の6枚が新たにコレクションに加わりました。別誂えで染める提案もできますが、そこは時間が無いので超お早めにどうぞ。
お揃いの装束を着ながらも裏地で自慢し合う。たぁぁぁ、その場面に出くわしてみたい。