向島めうがやの誂え足袋。

 6月はじめにご注文頂いた誂え足袋が仕立て上がって来ました。
 日本舞踊のお師匠様と、流派は異なりますが同じく日本舞踊に青春を捧げる女子高生の2人前。流石に色や柄の入った足袋ではなく、白、しかもキャラコの袷足袋。ピンと張ったキャラコ足袋に「丹精込めて仕立てました!」と言わんばかりの掛けられためうがや印の帯封を切る、そして足を通す瞬間にいかにも誂えって感じがしますよね。何センチとか何匁ってコハゼに記してない代わりに名入れがあるのもまた誂えの印。形の違いが分かり易いように縞の布の上に置いてみました。30分をかけて採寸し試し履きの一足を何度も履いて頂いたのちに再調整してあるだけあって、世界に二つとない履き心地の足袋に仕立て上がっています。これこそまさに和風シンデレラ。足を入れてコハゼをかける、舞台の上でしわひとつない足袋に力がグッと込められていく様子は粋そのもの。
 舞踊の最中にずっと足元ばかりを見ていたなんで口が裂けても言えやしない。

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