「蚤の市みたいなので柄が気に入ったので手に入れたんですけど、、、」
毎度毎度の素敵なきもの姿でご来店のお客様。藤の籠から出てきた風呂敷包を広げられると、現れたのは唐辛子と茄子が可愛らしい真っ赤な長襦袢。お手入れ日和を終えたばかりなのに、、、と勝手に加工伝票を広げて丸洗いへの準備を進めていると、「実は仕立て上がったものを買ってしまい、寸法が合わないどころか縦にも横にも大きすぎてどうしたものやら」と寸法直しのご相談。そう言えばまだ一度も袖を通されたないことに納得の程度の良さと真っ白な仕付け糸。
洗い張りまでは必要なさそうですが、縫い跡や折れ筋を消すための湯のしをおすすめしました。ご指定の衣紋抜とともに仕立て上がったら夏の間は箪笥を肥やしてもらい、お洒落の秋を待ちわびる。のみ。