軽井沢での結婚式からお帰りになったお客様から、お召しになった黒留袖一式をお手入れで預かりました。
この黒留袖は、その昔、新婦のおばあさまが誂えてお召しになったもの。本日のお客様はそのお嬢様で、とどのつまり新婦のお母様。今回の結婚式を前に、譲り受けられた黒留袖を洗い張りをして仕立て直されたおかげで二羽の鶴が見事によみがえりました。残念ながら軽井沢にお出掛けになることが叶わなかったおばあさまの想いとともにお召しになったのです。僕にはこの二羽の鶴が新婦を高いところから広く、そして羽を広げて近くを見守っていらっしゃるおばあさまとおかあさまに見えて仕方がありません。
どうぞいつまでも健やかにお幸せに。
追伸
お顔以外のシミとシワはおまかせください。