海老とカビ。

 ご親族の結婚披露宴に出席されるお客様のコーディネートのご相談を受けました。
 5月初めのご披露宴に「私は超のつく暑がりだから、単衣で行こうかしら」とおっしゃったのですが、長襦袢を紗または絽にして、ご親族として相応しい色留袖(袷)をお召し頂くよう提案しました。それに合わせる帯をど、れ、に、し、よ、う、か、な?という最後の難問でしたが、箪笥の奥から最後に出てきた袋帯に決まりました。が、「本当はこれが結びたかった」とおっしゃった綴地に刺繍で伊勢海老が描かれた帯(写真)は、ご覧の通り伊勢海老を縁取るように濃い変色があったため断念賞。
 さっそく綴地と刺繍糸の間にある変色に手を入れる勇気と実力の持ち主で、悉皆業界のマジック=ジョンソンこと日名川茂先生のもとへ泳いで行きました。そもそも刺繍糸には糸が通りやすくて丈夫にするために、糊を絡ませてあります。その糊がカビるんるんを呼び込む要因で、カビがさらに変色して黄色く、そして写真の茶色くなってしまうのです。こうなってしまう前の早めのお手入れをオススメいたします。
 とは言え、日名川’MAGIC’茂先生の手にかかれば晩飯抜きの朝飯前。早く!安く!どんな美味しそうな伊勢海老になって戻ってくるのか、楽しみでっす。

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